ペットフード協会TOP » トピックス » 児玉会長:新年のご挨拶

トピックス

児玉会長:新年のご挨拶

2022年1月1日
一般社団法人 ペットフード協会

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
皆様におかれましては、2022 年の新春を健やかにお迎えになりましたこと、心よりお慶び申し上げます。

一昨年来続く新型コロナ禍の環境は、ペットとの生活にも少なからず変化を起こしています。 世界の多くの国で、新規にペットを迎え入れる世帯が増えていると言われております。 当協会 が毎年実施している全国犬猫飼育実態調査においても、新型コロナ禍前の 2019 年と 比較すると 2020 年、2021 年、共に新たに犬や猫と生活を開始した世帯が増加しました。 昨年の新規犬飼育世帯は、約 38 万世帯と推定され、2019 年比 22.2%の増加です。 新規猫飼育世帯は約 36 万世帯となり、17.9%増加しています。 昨年、犬や猫の飼育を始めた人は、新型コロナ禍前に既に飼育をしていた人に比べ、 「心穏やかに過ごせる日々が増えた」 「寂しさを感じることが減った」 「毎日が楽しくなった」 と感じる割合が高く、 ペットの社会的価値、心理的な価値が高まっていることがうかがえます。 新規のペット飼育世帯が増加した一方、昨年の犬の総飼育頭数は、前年比 96.8%の 710 万 6 千頭となり、 寿命を全うした犬の数を新規の飼育頭数で補うことが出来ませんでした。猫の総飼育頭数は、前年比 103.7%の 894 万 6 千頭となり、緩やかな増加傾向が続いています。比較的世話の負荷が少ないことにより、 外出機会の多い若い世代に加え、今後も増加が見込まれる高齢単身世帯での飼育率が伸びています。

大きな環境変化の中でも、世界各国でもペットフード市場は成長が続いています。 当協会が実施した令和 2 年度(令和 2 年 4 月〜令和 3 年 3 月)ペットフード産業実態調査でも、 5 年連続の市場拡大が確認されました。犬の飼育頭数減少の影響を受け、出荷量では前年比 99.2%の 58 万 8 千トンでしたが、メーカー出荷金額は、105.7%の 3,376 億円となりました。 ドッグフードの出荷量は 25 万 2 千トンと前年比 96.1%に留まりましたが、出荷金額では 1,464.5 億円で、 102.9%と成長しています。オヤツなどの使用機会の増加と健康やグルメニーズへの対応で付加価値化が促進されました。 キャットフードは猫の飼育頭数増加に加え、ドッグフードと同様に新しい価値が提供された結果、 出荷量で 101.8%の 30 万 9 千トン、出荷金額は 108.1%の 1,801.6 億円となり、量・金額ともに拡大を継続しました。 その他のペットフード合計も出荷量 101.3%(2 万 7 千トン)、出荷金額 105.0%(110 億円)で成長しています。

今年 6 月には、新しく飼養・販売される犬猫へのマイクロチップの適正な装着が義務化されます。 ペット所有者の明確化と適正な飼養に関する社会的責任が増すことになります。このマイクロチップ装着によって、 2019 年 6 月 19 日に公布された「第 4 次改正 動物愛護管理法」の三年に亘る適正な飼養管理基準に 関わる省令の公布が完了致します。 これに伴い、動物が備えている本来の習性を発揮できる環境を整える、 動物福祉が一層前進することを期待致します。 一般社団法人ペットフード協会は、「ペットとの幸せな暮らし」の実現を目的に、ペットがいきいきと健康で 生活することに資する、ペットフードの安全性の確保と品質向上の環境整備に今年も努めて参ります。加えて、 ペットとの生活の効用に関する情報発信の強化を図り、その生活の社会的価値・心理的価値・身体的価値を啓発し、 ペット飼育意向の創造にも努めて参ります。 また、ペットフード業界のサステナブルな産業構造を進化させる活動に取り組んで参ります。業界を挙げて、 取組みが可能となる社会課題の解決に繋がるテーマを設定し、そのテーマを推進する旗振り役を担う部会を昨年末、 当協会に設置致しました。 新年度が始まる4 月から活動を本格化させ、SDGs の実現にも寄与して参ります。

ペット関連産業が今後とも継続的に発展するために、さらなるご支援をお願いして、新年の挨拶とさせて頂きます。

一般社団法人ペットフード協会
会長 児玉 博充

 

 

▲このページの先頭へ