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ペットフード協会について

ごあいさつ

一般社団法人ペットフード協会 会長 越村 義雄

人口の27%以上が65歳以上を超え、増々高齢化する社会と人口減少が、犬猫飼育実態にどの様な変化を与えるかを予測することは、これからのペット業界の発展にとって非常に重要であり、将来予測のため2013年の犬猫飼育実態調査から70代の方々も調査の対象に加えました。2016年度までに発表した犬猫飼育頭数拡大推計では、70代も60代と同率の飼育率として、犬猫飼育頭数の拡大推計をして発表してまいりました。2013年に70代を含む調査を開始して以来5年が経過し一定の傾向値が得られましたので、2017年の犬猫飼育頭数拡大推計では70代の飼育率も反映させ、2013年から2017年の5年間の推計値を再計算し、発表することにしました。

その結果、犬の飼育頭数は大幅な減少を見ましたが、猫の飼育頭数は70代を加えてもほとんど以前の推計値と変わりませんでした。70代を加えた2017年の犬猫飼育頭数拡大推計値は犬が892万頭、猫が952万6千頭と完全に犬と猫の飼育頭数の逆転現象をみました。  この変化の要因として、猫は世代間の飼育率がほぼ一定であり、過去5年間でも各世代とも飼育率に殆ど変化が無いものの、犬は世代間での飼育率が大幅に変化(特に50代と70代では飼育率に4.9ポイントの差)する傾向があること、また、各世代の飼育率が減少していることなどが挙げられます。詳しくは当協会のホームページをご参照ください。


犬の飼育頭数の大幅な減少の原因とその課題の究明のため、当ペットフード協会は、2015年から2016年にかけて多大な時間を費やしました。

その結果、原因はある程度解明したものの、ペット関連業界全体の課題であると考え、2016年にペット関連業界を横断する組織「犬猫適正飼養推進協議会」を設立、その課題克服のための活動を開始し、現在も継続しております。

犬猫飼育頭数の課題は供給側と需要側の両方にありますが、本年度中には犬の供給側の「福祉向上」を目指したブリーディング並びに飼養管理ガイドライン、標準手順書の完成を目標としております。中には西欧の動物福祉の考え方をそのまま踏襲すべきだとの意見もありますが、多くの課題の根底には日本人と西欧人の動物観の違い、犬の歴史的役割の違い、人間と犬の関係の科学的検証からくる社会的意義とその合意形成の可否、日本と西欧の動物法の考え方の違い、西欧に対する幻想とそれらの課題を一つ一つ紐解いていく必要があります。

動物愛護管理法は“人と動物の共生する社会の実現を図ることを目的とする”とありますが、「共生」とは何かということの社会的合意形成が必要であり、動物との真の「共生」する社会を築くというのは、人間の意識の改革、法や規制の変更など多くの課題があり、遠く長い道のりではあります。2018年も動物福祉向上と動物との「共生」する社会の実現に向け、大きな第一歩を踏み出す年としたいと願っております。ペット関連業界が今後とも継続的に発展するために、さらなるご支援をお願い申し上げます。

一般社団法人ペットフード協会 会長
石山 恒